2020年 いよいよ東京オリンピックイヤーの幕開け!
毎年初詣に地元の神社のほかに必ず参拝している神社が2か所あります。
一つ目は学問の神様で有名な湯島天神。二つ目は商売繁盛で有名な神田明神。
この2つの神社はとても近くにあって、一本道でつながっているため迷わずに歩いて廻ることができます。
今回はその初詣に行ったの模様をお伝えします。

子年の合格絵馬

早朝の湯島天神に参拝

今年は1月3日の早朝に参拝に訪れました。なぜ早朝の参拝になったかというと湯島天神には多くの受験生が合格祈願に参拝に来るため、日中は数時間並ぶことが当たり前になっています。そのため、いつも社務所が開く8時前には到着するよう行きます。

最寄り駅は千代田線の湯島駅ですが、JR中央・総武線の御茶ノ水駅で降りて、歩いて湯島天神に向かいます。御茶ノ水駅からは位置的に神田明神の方が手前にありますが、湯島天神の方が早くから混み始めるため、先にまずは湯島天神に参拝に向かいました。

湯島天神の鳥居の前で

湯島天神に参拝することになったきっかけは子ども達の受験です。合格祈願のために子ども達を連れて行くようになり、それから受験が無い年も参拝に行くようになりました。

3ヶ日は特に参拝者が多いため、手水舎は使用できないように幕で囲われています。朝8時前に到着したこともあり、まだそれほど多くの参拝者が列を作っていませんでしたので、スムーズに参拝することができました。それでも合格絵馬を書くテーブルは受験生や親御さんで混雑している状況です。

1月3日にもなれば、合格絵馬が境内に所狭しと掛けられている光景は壮観です。受験生の日々の努力が報われる日が来るのを傍から祈るばかりです。

境内にところ狭しと並んだ合格絵馬

湯島天神の御利益とは

湯島天神は言うまでも無く学問成就祈願で有名ですが、病気平癒にも御利益があります。湯島天神に祀られている神様はご存じ菅原道真公ですが、天之手力雄命(アメノタジカラヲノミコト)も祀られています。天之手力雄命は力や運動を司る神様です。つまり体力をつけて病気やケガを克服し、ここ一番の時に力を貸してくれるという所以から、病気平癒で参拝に訪れる人も多くいます。

湯島天神には撫で牛という像があります。この撫で牛。自分の悪いところをなでてから、撫で牛の同じ部分をさわると病気が治るとされています。撫物とは、人についてしまった穢れ(けがれ)を、物(人形や布など)に移し、物が身代わりとなってくれて人は清められるというお祓いです。

今年は慢性的な病に悩まされている身内がいるため、病気平癒の御守も頂きました。

湯島天神の本殿を横から望む

途中で気になる神社発見

湯島天神を後にし、続いて神田明神に向かいました。下り坂の途中にふと趣のある神社を見つけました。その名を妻戀(つまこい)神社と言います。ビルの中にひっそりと佇んでいながらも存在感がある神社でした。

調べてみると御祭神はかの有名な日本武尊(ヤマトタケルノミコト)とその妻の弟橘姫尊(オトタチバナヒメ)、それと五穀豊穣の神様である倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)の三柱です。その昔、日本武尊が東征のおりにここ湯島に立ち寄った際に、亡き妃を慕う姿を哀れんだ郷民が、二人を祀ったという説があります。

妻戀神社

お目当ての神田明神に参拝

そして神田明神に到着。こちらは商売繁盛の神様だけあって、会社経営者と思わしき人やスーツ姿のビジネスマンが参拝に訪れていました。もちろん家族連れのファミリー層も多く参拝に来ていました。

一の鳥居をくぐると所狭しと露店が立ち並び、朝から威勢の良い掛け声が響きわたり、活気に満ち溢れていました。毎年ここで元気をもらっています。

神田明神には社殿の前にひときわ大きな隨神門という門があります。

隨神門

隨神門の前で一礼し、足を踏み入れるとその先に大きな社殿が見えます。朝日を浴びた鮮やかな社殿と青空とのコントラストがとても鮮やかで清々しい光景です。社殿に進み参拝。今年も仕事が順調にいくことを祈願し、早速社務所で夫婦の各々の御守りを頂きました。

神田明神の本殿

神田明神の御祭神とは

神田明神の御祭神は、大己貴命(オオナムチノミコト)別名 大黒様、 少彦名命(スクナヒコナノミコト)別名 恵比寿様、 それと平将門命(タイラノマサカドノミコト)の3柱です。

境内には大きな大黒様の石像があり、拝殿とは別に参拝する人が列を作っていました。大黒様の石像としては大きさ日本一とのことです。その裏手には恵比寿様の像も有りました。こちらは恵比寿様の像が小さいながらも海の幸に守られながら微笑んでいる姿が印象的でした。

大黒様の石像
恵比寿様の像

神田明神には資料館も有ります。祭祀殿と合わせて大きな建物の中に併設されています。2階が神田祭にまつわる資料が数多く展示されており、3階には神田明神の神宝の展示を行っています。

今回は10時オープン前だったこともあり、展示室には入りませんでしたが、是非次の機会に入りたいと思います。1階にはお土産が買えるスペースが有り、カフェも併設されているので、参拝の疲れを取ってくれるのにお薦めの場所です。

資料館1階の売店
売店に併設されたカフェ

思い立って平将門の首塚へ

その日は時間に余裕があったため、神田明神の御祭神である平将門の首塚にも立ち寄りました。場所は大手町のビジネス街。高層ビル群に囲まれた一角にそれはあります。不思議に思う事ですが、大手町の一等地になぜこのような場所が残されているのか。調べてみるとこれには深い意味があることがわかります。

平将門は東国で旗を挙げ、自ら新皇と名乗り、京都の朝廷に逆らった逆賊として悪人のイメージがあります。その一方で江戸時代や最近では関東地方一帯に善政を敷いたとして英雄視する見方も有り評価が分かれる興味深い人物です。

平将門は新皇と名乗ってから僅か2ヵ月で討ち取られ非業の死を遂げます。その首級は京の都に晒された3日後に夜空に舞い上がり東国に向かって飛んで行ったという伝説があります。それがその首級が落ちた場所が今の首塚の近くと言い伝えられています。

ろうそくの火がともる平将門の首塚

その後、周辺では不吉な出来事が度重なり、将門の怨霊と恐れられていましたが、首塚の前に板石塔婆を建て神田明神にその霊を合わせ祀ったことで将門の霊も鎮まり、この地の守護神になったということです。その後も開発の度に首塚を壊そうとした際に関わった人々が謎の死を遂げるなどしたことから将門の祟りと恐れられ、今日まで残った歴史がありました。

この日も熱心な信奉者と思わしき方が線香をあげており、これから先も大切に守り続けられることでしょう。神田明神が平将門を祀っている歴史に触れ、また一つ東京の新たな側面を知ることができました。皆さんも是非一度は立ち寄ってみてください。

番外編 読売新聞本社前で早くから箱根駅伝のゴールの瞬間を待つ駅伝ファン