師走の晴天に恵まれる中、これまでなかなか行く機会に恵まれなかった念願の古峯神社に参拝に行ってきました!

古峯神社は別名 「天狗の社」との異名を取り、神社のいたるところに崇拝者から寄進された天狗の面や扁額が奉納されています。天狗は災難が起こった時に飛翔してきて災難を取り祓ってくれる存在としてその昔から広く民間信仰を集めたと言い伝えられます。今回はその日の模様をレポートします。

天空にそびえる大鳥居

東北道の鹿沼インターチェンジを降り、市街地を通り抜け、大芦川沿いの県道58号線(通称古峰ヶ原街道)を山岳方面に車を走らせます。先日の台風19号の影響で道路が損傷し、今も工事中の箇所がありましたがありましたが、復旧工事も進み通行できる状態になっていました。

まず目に飛び込んできたのが、大鳥居。神社の手前6km付近に突然大きな鳥居が姿を現しました。そのまま鳥居をくぐり山間の道路をしばらく走ると間もなく古峯神社に辿り着きました。

天空に聳える大鳥居

いよいよ境内へ

さすがに人気の神社ということもあって、参拝に訪れる車が多く停車してありましたが、神社手前の駐車場になんとが車を停めて、いよいよ境内に足を踏み入れました。大芦川を渡り、すぐ左手にある手水舎で身を清めます。その後階段を上った先にひときわ大きな御本殿、茅葺の大拝殿が鎮座しています。早速拝殿で参拝を済ませてから、拝殿の中に入りました。

一の鳥居
天狗の面

烏天狗に大天狗

早速拝殿で参拝を済ませてから、続いて拝殿の中に入りました。この神社のユニークな特徴は参籠(宿泊)施設を整えており、一夜を過ごすことのできる霊地になっています。そのため大きな広間を擁し、多くの参拝客を迎え入れることが可能な神社になっています。また参拝当日でも神饌料理を申し込みでき、希望者に振舞っています。御神前の左右には崇拝者から寄進された木彫りの見事な黒塗りの烏天狗、鼻の赤い大天狗が祀られています。

木彫りの烏天狗
烏天狗(左)と大天狗(右)

大天狗の御朱印

参拝の証として御朱印を戴きました。書き上げまでに30分程度の時間があったため、施設内を見学しました。参籠室や廊下には所せましと天狗の面、扁額が掲げられ、これまで数多くの崇拝者を集めている一端をうかがうことが出来ます。施設内はとても綺麗で、神前で心身ともにリフレッシュできる空間になっています。

様々な種類の天狗の御朱印

御祭神はかの有名なヤマトタケルノミコト

本殿内には古峯神社の御祭神である日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が祀られています。第12代景行天皇の皇子である日本武尊は武勇に誉れ高く、天皇の詔勅を拝受し、西国の熊襲、東国の蝦夷を平定したことで知られています。中でも有名なエピソードは、焼津の原(現在の静岡県)で火難除けをされた故事に由来し、火防の神として全国にその名を轟かせました。古峯神社はその御神徳を仰ぎ、火防をはじめ多くの厄除けの御利益にあずかることができます。
古峯神社一帯は古峯ヶ原と呼ばれ、その昔、勝道上人という僧侶が修行した場です。この地で3年間に亘る修行を積んだ後、初めて男体山に登頂し大日光開山を成し遂げました。その偉業を讃え、この後多くの僧坊達が修行を行う場として明治時代に至るまで行われたということです。

ヤマトタケルノミコトを伝える

帰りに広大な古峯園に立ち寄る

古峯園の全景

御朱印を戴き、拝殿を後にしました。古峯神社にはもう一つの顔である古峯園(コホウエン)という日本庭園があります。参道から少し脇にそれたところにそれは有り、入り口で拝観料(300円/人)を払って入園しました。園内には四季折々の花を咲かせる樹木が植えられ、来る人の目を楽しませます。また茶室「峯松園」ではお茶と和菓子が、また茶店「峯の茶屋」では軽食や土産品を買うことができます。12月の初冬ということもあり、既に紅葉は終わっていましたが、庭園中央にある大きな峯の池を中心に雄大な庭園が目の前に広がり、開放的な雰囲気を味わうことができました。
今回念願の古峯神社に参拝し、予想以上の荘厳な神社に驚きました。これから先も多くの崇拝者を集め発展していくことでしょう。