今年で101回を数える夏の全国高校野球選手権大会が阪神甲子園球場で開催中。毎日超満員の観衆を集め、手に汗握る熱戦が繰り広げられています。
都道府県の予選を勝ち抜いた高校が、ふるさとの期待と誇りを胸にひたむきに戦っている姿は見る者に清々しさ、感動を与えてくれます。
野球に興味のない人も地元の高校が代表に選ばれれば、甲子園球場に応援に駆け付けたり、パブリックビューイングで声援を送る光景が見られます。
そんな中、東京ドームの一角にある野球殿堂博物館で企画展示されている「平成の高校野球」展に行ってきました。
日本の野球の発展を今に伝える
入口で入館料(大人600円/人)を支払い入館。
野球殿堂博物館の歴史は意外にも古く、今から60年前の1959年に日本初の野球専門博物館として開館。文字通り日本の野球界の発展に貢献し、野球殿堂入りした著名な選手や関係者を紹介しています。野球界でその名を轟かせた往年の選手のユニホームや様々な記録を樹立した選手がその時使用していたバット・グラブ・ボール・スパイク等の貴重な史料が常設展示されています。
巨人軍の王選手が、世界新記録となる756号の本塁打をは放ったバットとボール、最近では大谷翔平選手が、昨年の大リーグ最終戦で使用したバットやグローブも展示され、野球ファン垂涎の品をこれ以上集めた場所は無いでしょう。
子ども達も真剣に見つめる
夏休み期間中ということもあり、当日は親子連れの見学者が大勢詰めかけてました。親の説明を聞きながら、子ども達が真剣なまなざしで展示品を見つめる姿がとても印象的でした。この中から将来の高校球児、プロ野球選手が出るかもしれないと思うとこちらもワクワクしてきました。
野球に関する図書資料も充実していて、ここでも子ども達が資料を手に取って読んでました。夏休みの自由研究にもお薦めです。
特別展「平成の高校野球」
今回、野球殿堂博物館では、7/28~12/1の期間限定で「平成の高校野球」と題し、平成の時代に甲子園球場に出場し優勝した高校のユニホームを一堂に展示。また劇的なドラマを生んだ名勝負や選手達を紹介。高校野球ファンであれば誰もが知る、高校や選手の品々が展示されています。
高校球児にとって、甲子園球場は憧れであり聖地。甲子園に出場することを夢見て、家族の応援を受けながら、毎日つらい練習に耐え、ベンチに入るためにチームメートとの競争に勝ち、激戦の予選を勝ち抜いた一握りの球児のみが出場できる特別な場所。
一度負けたら終わりの敗者復活の無いはかない舞台だからこそ、そこに球児の数だけ涙のドラマがあり、高校野球ファンのみならず、日本中の人々を惹きつけてやまない大会です。
真夏の灼熱の太陽が降り注ぐこの時期。8月は一年の中でも最も戦争や平和について考える月でしょう。広島・長崎への原爆投下、そして終戦を迎えた8月。国のため戦地に散った学徒の無念と高校球児がひたむきに全力でプレーする姿がどうしても重なって見えてしまいます。
これまで鍛え上げてきた精神と肉体を悔いの残らないよう思う存分、甲子園という大舞台で表現してもらいたいです。そこには勝者と敗者が必然的に存在しますが、甲子園球場で戦った経験はかけがえのない財産になるでしょう。
この時ばかりは高校球児が主役。
栄冠は君に輝く!
今年も甲子園球場でどのようなドラマが生まれるのか、球児たちの一挙手一投足に目が離せません。
令和の時代もこれまでと変わりなく高校野球の伝統が受け継がれていくことでしょう。
皆さんは記憶に残る高校や名勝負はありますか?